こんにちは。親子留学カウンセラーのハナ(@harunatzy)です。
見知らぬ土地へ留学に行く時や移住する時、準備や情報が不足しているほど不安が募るものです。
フィリピン親子留学についてのご相談で、渡航前に受けるべき予防接種について、よくご質問をいただきます。
マニラやセブの都市部はものすごいスピードで開発が進められていますが、フィリピンはまだまだ発展途上国。
日本に比べると衛生状態が悪かったり、日本では珍しい病気にかかる可能性があるので注意が必要です。
この記事では、我が家が親子で実際に接種した予防接種を、出発前に日本で接種したもの・フィリピン渡航後に接種したものに分けてご紹介します。
この記事であなたに伝えたいこと
日本を出発する前に接種したワクチン
親 :破傷風
破傷風は三種混合ワクチン(DPT:ジフテリア、百日せき、破傷風)に含まれていますが、免疫の持続期間は約10年と言われています。
定期予防接種では乳児期から間隔をあけて複数回受け、最後の接種は12歳です。そのため、20代後半以上の大人は破傷風の免疫がなくなっている可能性が高いです。
破傷風菌は世界中の土壌から検出されており、特に舗装道路の少ない発展途上国で問題となっています。20代後半以上のママ・パパは破傷風ワクチンを接種した方が良いでしょう。
子供:日本脳炎、麻しん、水痘、おたふく風邪など一般的な定期(任意)予防接種
当時2歳の娘と7歳の息子の母子手帳を確認し、かかりつけ医に相談しながら未接種の定期予防接種をすべて受けました。
東南アジアに渡航する際に接種が勧められているA型肝炎、B型肝炎、狂犬病については、当時、ワクチンを常備している病院が少なく、予約をしてから取り寄せてもらうのに日数がかるとのことだったので、現地で接種することにしました。
我が家の場合、フィリピンへの渡航を決断してから出発まで1ヶ月半、という短い期間に準備を完了する必要があったため、かかりつけの小児科ですぐに接種できるワクチンを優先したのです。
フィリピン渡航後に接種したワクチン
親子ともに:A型肝炎、B型肝炎、狂犬病
セブの中心部にある3つの総合病院にはジャパニーズヘルプデスクが併設されていて、専門の日本人スタッフが医療通訳や保険手続きなどのサポートをしてくれます。
3つの総合病院とは、Cebu Doctor’s Hospital(セブドクターズ病院)、Chong Hua Hospital(チョンワ病院)、University of Cebu Medical center(セブ大学メディカルセンター)です。
任意の予防接種は日本で受けてもフィリピンで受けても自費ですが、費用は異なります。
セブの病院では、A型肝炎・B型肝炎は約5,000円、狂犬病は約6,000円でした。日本では、A型肝炎・B型肝炎は7,000〜10,000円、狂犬病は15,000円〜20,000円ほどかかります。
品質に大きな違いはありません。フィリピンでも先進国からの輸入ワクチンを使用しているからです。ちなみにわたしがフィリピンで接種したワクチンは韓国産でした。
また、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病はそれぞれ3回ずつワクチンを接種する必要があります。
A型肝炎とB型肝炎は、初回を接種して4週間後に2回目を受け、1回目から6ヶ月後に3回目を受けます。狂犬病は、初回を接種して1週間後に2回目を受け、1回目から4週間後に3回目を受けます。
我が家の場合、親子3人とも3種類のワクチンを接種をしたため、合計約99,000円かかりました。とはいえ、日本だと安く見積もっても198,000円、さらにプラスで初診料や診察料がかかります。
それに対して、破傷風のワクチンは、日本でもフィリピンでも3,000円前後とあまり変わらないようです。
また、平成28年4月1日以降に生まれた0歳児であれば、B型肝炎の予防接種は定期接種として受けられるようになったため、費用はかかりません。
いろいろな情報を集めた上で予防接種の判断をするのは自分
セブに移住した4年の間、我が家の場合は誰も大きな病気にはかかりませんでした。
一度だけ、娘が高熱を出してセブドクターズ病院に検査入院をしたことがありますが、検査の結果はただの中耳炎。症状もすぐに回復し2泊3日で退院しました。
当初、母親としてはかなり心配したものの、セブの総合病院でVIPのような特別待遇を受け、2人の医師と数人の看護師が夜中何度も手厚く診てくださったのは、今では良い思い出です。
丸4年住んでもたいした病気をしなかった経験を持つわたしとしては、絶対に上記すべての予防接種をするべきかと聞かれたら、必要ないのではないかと思ってしまいます。
実際、コンドミニアムなどの外国人向けの居住施設で生活する分には、日本とあまり変わらないような生活を送ることができました。
しかし、そう思えるのは、“結果的に” 親子ともに健康で無事に過ごせたからです。
まとめ
いろいろな情報を集めた上で、何の予防接種をするかを決めるのは、最後は各自の判断となります。
渡航までの期間やお子さんの年齢、予防接種スケジュールなどを総合的に考え、日本で接種するワクチンと現地で接種するワクチンに分けて計画を立てることをお勧めします。
厚生労働省検疫所の海外渡航のための予防接種情報を参考にしながら、ご自身やお子さんに必要なワクチンを確認して予防接種の計画を立てると良いでしょう。
厚生労働省検疫所によると、フィリピンに長期滞在する場合は、A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、破傷風、狂犬病のワクチンを接種することが推奨されています。
見知らぬ異国の地を旅する時や留学に行く時は、出来る限りの情報を集め、しっかりと計画を立て準備をしてから渡航しましょう。
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