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空の巣症候群とは?子どもが巣立った母の体験談と乗り越え方

こんにちは。子ども2人のワンオペ育児が人生を彩ってきた近藤英恵です。

みなさん、「空の巣症候群(からのすしょうこうぐん)」という言葉を知っていますか?

子どもが家を巣立ったあと、心にぽっかり穴があいたように感じて、寂しさや不安で気持ちが沈んでしまう状態のことです。

実は私も、息子が高校1年生で家を出たとき、まさにこの状態になりました。毎日が鬱々として、ようやく少し元気を取り戻せたのはひと月ほどたってからです。

この記事では、もうすぐ子どもが巣立つ方、巣立ったばかりで寂しくてたまらない方へ、私の体験と、私がどうやって乗り越えたかをお伝えします。

【2026年追記】この記事は2020年の秋、息子が家を出た直後に書いたものです。あれから6年。あの息子は22歳でKADOKAWAから著書を出版し、私は小中高生の挑戦を応援する「ジュニアビジネス留学」を運営しています。その後のことは、記事の最後に書き足しました。

空の巣症候群(からのすしょうこうぐん)とは

空の巣症候群は、子どもの独立や進学、結婚などで家を離れたあとに、親(とくに母親)が感じる寂しさや喪失感、気分の落ち込みのことをいいます。病名ではなく、子育ての節目に多くの親が経験する心の状態を表す言葉です。

よく言われるのは、こんな様子です。

  • 子どもがいた場所や時間がぽっかり空いて、ふと涙が出る
  • 何をしても楽しく感じられない、やる気が出ない
  • 自分の役割がなくなったように感じる

私の場合、言葉の説明から想像していたよりも、ずっとずっと寂しかったです。これからその時期を迎える方には、「思っている以上に寂しくなるかもしれない」と、心の準備をしておいてほしいと思います。

※気分の落ち込みが長く続く、眠れない・食べられないといった状態が続くときは、ひとりで抱えずに、かかりつけ医や専門の窓口に相談してください。

ひとり親だと、寂しさが大きくなりやすいと感じた理由

我が家は、息子が7歳、娘が2歳でフィリピンに母子移住したときから、シングルマザーとして子ども2人を育ててきました。それ以前も年360日ワンオペ育児だったので、息子が0歳のころから実質ひとりで育ててきたようなものです(笑)

父親役も母親役も担うのは、しんどいこともたくさんありました。でもその分、母子の絆は強くなったと思います。

思春期になっても一緒に出かけたり、お互いの趣味や仕事の相談をしたり。息子は、アドバイスをし合える仲間であり、同志であり、大事なパートナーのような存在でした。

そんな息子が中学2年生で起業し、高校1年生で自立。都心の事務所兼シェアハウスに引っ越していきました。

反抗期がないまま自立した息子の本音について書いた記事はこちらです。

息子が夢に向かって本当に頑張っていること、毎日充実していることは分かっていました。喜ばしいことなのも分かっているんです。

それでも、まだ高校1年生です。心配は尽きないし、毎日寂しくて寂しくて。朝晩、息子がいた場所がぽっかり空いているのを見ると、ふと涙が止まらなくなりました。

ひとりで子育てをしていると、子どもは家族であると同時に、いちばんの相談相手にもなります。だからこそ、巣立ったときに空く穴も大きくなりやすいのだと、私は自分の体験から感じています。

「息子が巣立って寂しい」と言うと、「娘ちゃんがいるからいいじゃん」と言われることもありました。でも、そうじゃないんですよね。子どもが何人いても、一人ひとりがかけがえのない存在で、誰かが誰かの代わりにはなれません。

子どもが2人のときは、ちょくちょく喧嘩したり大声で笑い合ったり、騒がしかった家が、1人になるとシーンとしてしまうんです。

まずは「寂しい」気持ちを否定せずに受け止める

寂しい。寂しい。本当に寂しい。

まずは、その気持ちを否定しないで、そのまま受け止めてあげてください。

だって、当たり前なんです。いつもうっとうしいくらいそばにいて、自分を頼ってくれた大好きな我が子が、目の前からいなくなったのですから。

「喜ぶべきなのに」「いつまでも落ち込んでいてはいけない」と自分を責めるよりも、寂しくてたまらない自分をまるごと抱きしめる。それが回復のいちばんの近道だったと、私は思います。

子どもに見せてきた「人生を楽しむ背中」

私の子育てのモットーは、「ママが人生を思いっきり楽しんでいる姿を子どもに見せる」ことでした。

理由は、私自身が子どものころ、大人になりたくなかったからです。

「ハナちゃんは、まだ若くて夢があっていいよね」
「わたしも昔はそんな頃があったけど、大人になると大変よ」
「働くって大変よー」

顔を合わせるたびに、そんな言葉をかけてくる親戚のおばちゃんがいて(笑)、「大人になって働くと、つらいことが多いんだなぁ」と、なんとなく思っていました。

子どもは、大人が思う以上に、大人の背中や表情、言葉から影響を受けます。だからこそ、子どもたちには大人になることや未来に希望を持ってほしいし、ワクワクする背中を見せたいと思ってきました。

大人って楽しいよ。働くって面白いよ。人生はずっと「いま」がいちばん楽しいよ。

そう伝えたくて続けてきた結果、息子は中学生で起業して、目を輝かせながら高校1年生で自立していったんですけどね(泣)

もう、長渕剛の「乾杯」を歌いたい気分です。

寂しさは本物です。でも、私の子育ては間違っていなかったと思えるからこそ、これからもこのモットーは変えずに生きていこうと決めました。

私が空の巣症候群を乗り越えた方法:生きがいを感じる仕事に打ち込む

子どもを心の支えにしてきた分、離れていく寂しさや孤独感にどうしても目が向きます。でもそれは、これまで子育てを頑張ってきた証です。

子どもが巣立つということは、自分自身がもう一度成長するチャンスが来たということでもあります。これまで子どものために使ってきた時間を、これからは自分のために使えるのです。

空の巣症候群の対策としては、「夫婦の時間を増やす」「趣味やボランティアを始める」などがよく挙げられます。どれも大事だと思います。そのうえで、ひとり親の私にとっていちばん効いたのは、これでした。

自分が生きがいを感じる仕事に、思いきり打ち込むこと。

私は空の巣症候群になったのをきっかけに、自分が人生をかけて取り組みたいことを整理して、会社員を辞めて独立することを決めました。一度きりの人生、やりたいことに思いっきり挑戦したかったからです。

これまでは「ママが人生を楽しんでいる姿」を子どもに見せてきました。これからは、その姿を自分自身に見せていく番です。

人生100年時代、子どもが巣立ったあとの自分の人生も、まだまだ長いです。

ここまで子育てを頑張ってきたからこそ、子どもは立派に巣立っていきました。そのことに胸を張って、今度は自分のための人生を切り開いていきませんか。

【2026年追記】6年たったいま、思うこと

この記事を書いてから、6年がたちました。

あのとき高校1年生で家を出た息子は、22歳で初めての著書『ズルいほど稼げるデザイナーの仕事術』(KADOKAWA)を出版し、いまも自分の道を走っています。巣立ちの寂しさは、いつの間にか「応援できる嬉しさ」に変わっていました。

そして私は、あのとき決めた独立の先で、小中高生の「やってみたい」を応援する「ジュニアビジネス留学」を運営しています。キャンプやオンラインで子どもたちの挑戦に立ち会えることが、いまの私の生きがいです。

空の巣症候群のまっただ中にいたころの私に、「その寂しさは、新しい挑戦の入口になるよ」と伝えてあげたいと思います。

よくある質問(空の巣症候群)

空の巣症候群とは何ですか?

子どもの独立や進学、結婚などで子どもが家を離れたあとに、親が感じる寂しさや喪失感、気分の落ち込みのことです。病名ではなく、子育ての節目に多くの親が経験する心の状態を表す言葉です。

空の巣症候群はいつごろ起こりますか?

子どもが進学や就職、結婚で家を出たときに起こりやすいといわれます。私の場合は、息子が高校1年生で自立したときでした。年齢よりも、「子どもが家を離れる」というできごとがきっかけになると感じています。

空の巣症候群はどうやって乗り越えればいいですか?

まず、寂しい気持ちを否定せずに受け止めることが大切だと思います。そのうえで、子どものために使ってきた時間を、自分の生きがいに使うこと。私は、やりたかった仕事に打ち込むことで少しずつ元気を取り戻しました。つらさが長く続くときは、ひとりで抱えずに医療機関や専門の窓口に相談してください。

ひとり親だと空の巣症候群になりやすいですか?

一概には言えませんが、ひとりで子育てをしていると、子どもが家族であると同時にいちばんの相談相手にもなりやすいため、巣立ったときの寂しさが大きく感じられることがあると、私は自分の体験から感じています。

* * * * *

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近藤英恵

この記事を書いた人

近藤英恵(こんどう はなえ)

HANA'S ACADEMIA代表。セブの語学学校で校長として学校運営に携わり、その後は留学エージェントとして世界8カ国への親子留学・ジュニア留学をサポート、あわせて14年。母子3人でセブへ4年間教育移住した経験をもとに、小中高生の起業家教育プログラム「ジュニアビジネス留学」を運営しています(受講者378名以上)。

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