こんにちは。英語にコンプレックスを持っていた親子留学カウンセラーのハナです。
先日、中学1年の息子といっしょに親子で英検準一級に挑戦しました。
母のわたしは中学3年の時に英検二級を取得して以来なので、なんと22年振りの英検試験。
37歳2児の母親、仕事と育児に追われるフルタイム会社員でも英検準一級に合格できるということを証明できて良かったです。
子供の成長を楽しみにするだけでなく、親としてわたし自身が前向きに挑戦し続ける背中を見せていきたい。
もし子供が新たな一歩を踏み出そうとして勇気が足りずにためらう時は、自らの姿勢を見せることで優しく背中を押してあげたいです。
一生勉強、一生挑戦だな、と改めて思います。
この記事では、そんなわたしの英検親子対決とアラフォー兼業主婦が英検準一級に一発で合格できた理由をお伝えします。
この記事であなたに伝えたいこと
親子で英検準1級という目標に取り組んだ1ヶ月
実は、「ママと一緒に、英検準一級受けようよ」とわたしが言い出したことから親子で受けることになったという”いきさつ”があります。
英検受験を申し込むかどうか迷っていた息子の背中を押すためです。
残念ながら、息子は一次試験で敗退してしまい、二次試験はわたし単独で臨むことになりましたが、親子で同じ目標を持つという良い経験をすることができました。
息子は小学6年生の時に英検二級に合格したものの、準一級の壁は厚かった…。
息子をかばうわけではありませんが、ハッキリ言って、準一級は二級とは比べ物にならないほど難しいです。
英検準1級の難易度
日本英検協会によるレベル説明では、
5級:中学初級程度
4級:中学中級程度
3級:中学卒業程度
準2級:高校中級程度
2級:高校卒業程度
準1級:大学中級程度
1級:大学上級程度
と発表されています。
しかし、英検準一級が「大学中級程度」という表現は、正しいとは思えません。
政府が2013年に閣議決定した基本計画では、「英語教員に求められる英語力」の水準として英検準一級程度以上と設定しています。
準一級は、英語を教える立場の基準となっているのです。
ところが、文部科学省の2014年英語教育調査によると、全国の公立中学・高校の英語教員のうち、英検準一級以上の英語力を持っている英語教師は、中学で 28.8%、高校で 55.4%にとどまり、文部科学省の目標を大幅に下回っています。
(※追記:文科省の教育改革により、2017年の調査では中学英語教師で 33.6%、高校英語教師で 65.4%と数値は上がりつつあります。まだ残念な数字ですが…)
準一級は、英語教師でもなかなか合格できないほど難しいと言えるでしょう。
英検各級別 合格率(受験者数)
5級: 82.4%(309,764人)
4級: 70.1%(444,473人)
3級: 53.5%(657,833人)
準2級: 35.9%(526,715人)
2級: 25.5%(318,133人)
準1級: 15.1%(72,346人)
1級: 10.2%(26,454人)
英検の各級の中でも、二級と準一級の差が最も大きく、TOEICのスコアに換算すると、英検二級はTOEIC480〜590点程度、準一級はTOEIC730〜840点程度と言われています。
つまり、TOEICの点数を一気に250点程度上げる必要があるほどの差があるのです。
東大の学生のTOEIC平均点が688点、全大学生のTOEIC平均点が445点ということから考えても、「大学中級程度」レベルというのは英検二級あたりを指すというのが現実的な見方です。
逆に言うと、TOEIC800点以上の英語力と社会性の高い問題についての教養があり、自分の主張を文章や言葉で表現できれば、英検準一級は難なく合格できます。
今回、私は英検準一級対策の勉強をする時間がなかなか取れないまま試験に臨みましたが、昨年TOEICを勉強した際に身につけた知識のお陰で無事合格することが出来ました。
そんな自らの経験から、TOEICの勉強が英検にも通じるということは断言できます。
2016年に導入された新形式のTOEIC公式試験を受け、845点を取得した勉強法についての記事はこちらです。もしよかったら読んでください。
英検準1級の試験内容
■一次試験
【筆記テスト】
パート1.短文の文脈に合う適切な語句を補う問題(25問)
パート2.長文の空所に文脈に合う適切な語句を補う問題(6問)
パート3.長文の内容に関する質問に答える問題(10問)
パート4.指定された社会性の高い話題についてエッセーを書く英作文問題(1問)【リスニングテスト】
パート1.会話の内容に関する質問に答える問題(12問)
パート2.放送文の内容に関する質問に答える問題(12問)
パート3.現実に起こった出来事風の放送内容に関する質問に答える問題(5問)■二次試験
【面接形式のスピーキングテスト】
パート1.面接官との自由会話
パート2.4コマのイラストの展開を1分間で考え、2分間で説明する(ナレーション)
パート3.イラストに関連した質問に答える
パート4.社会性のある内容についての質問に答える(3問)
英検準一級では、社会性の高い分野の文章・話題について「読み解く力」・「聞きとって理解する力」・「まとまりのある文章を書く力」・「自分の意見をスピーチする力」の4技能が、総合的に試されます。
一次試験の筆記テスト(90分)とリスニングテスト(25分)は、合格率15%と大変厳しい狭き門ですが、二次試験である面接形式のスピーキングテスト(約8分)は、合格率約80%とかなり易しいです。
鍵は、一次試験を突破できるかどうかということになります。
問題の主な話題は、社会生活、芸術、文化、歴史、教育、自然、環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治について。
英語力だけではなく社会問題に対する論理的思考力も必要なので、子供にとってはかなりハードルが高いです。
幼稚園児が英検準一級に合格できるって本当ですか?
自宅で出来る英語教材のCMで、「5歳で英検準一級に受かりました!」というのを見たことがあります。
真に受けてしまうと、この教材を買えば日本にいながら子供をバイリンガルにすることができるかもしれないという夢が広がりますね。
しかし、現実はそんなに甘くありません。
将棋29連勝で天才少年として注目された藤井聡太くんが幼少期から使っていた知育玩具に注文が殺到して7ヶ月待ちの状態だそうです。
ここでも同じことが言えます。
藤井くんが使っていた知育玩具で遊んでも、大半の子供は天才棋士にはなりません。
同様に、5歳で英検準一級に合格した子供が使っていた英語教材で学習しても、大半の幼稚園児は英検準一級に受からないでしょう。
なぜなら、幼稚園児が話す日本語レベルの英会話を話せるようになることと、英検準一級の問題に出てくるような社会問題やテクノロジー、政治について自分の考えを英語で主張できるようになることは、もはや別次元の話だからです。
ひとつの英語教材による成果うんぬんではなく、天才児を育てるために生活環境や教育環境全般をどうするかという話になってきます。
もちろん、何ごともムダな経験はないので、どんな教材や知育玩具も人生の肥やしにはなりますが、既にたくさんの人がやっていることを追いかけるだけでは驚くような結果は生まれません。
我が子を天才児にしたいママは、”常識”を突き破るような思い切った教育にどんどん挑戦してください。
親として前向きに挑戦し続ける姿を見せたい
今回、親子で一緒に英検準一級に合格できなかったことは残念ですが、息子が新たな挑戦をする一歩を踏み出すきっかけ作りができたことが一番の収穫です。
それと、正直、息子が受かってわたしが落ちたらどうしよう…という心配も少しあったので、どうにか母の威厳が守れて良かったです(笑)
ぐんぐんと成長を続ける息子を見ていると、身長も英語力も抜かされるのは時間の問題だなと痛感します。
子供が自分を追い越して羽ばたいていくことは、嬉しいようで寂しいようで、やっぱり喜ばしいことですね。
わたしは子供の成長を楽しみにするだけでなく、親として私自身が前向きに挑戦し続ける背中を見せていきたい。
そして、子供が新たな一歩を踏み出そうとして勇気が足りずにためらう時は、自らの姿勢を見せることで優しく背中を押してあげたいです。
一生勉強、一生挑戦だな、と改めて思います。
※追記:2019年11月、中学3年になった息子が英検準一級の一次試験、二次試験ともに合格しました!あれから2年。努力が実って本当に本当に嬉しいです。
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